すばらしい車椅子
3月23日、智子は、東大病院の川合先生に、迷走神経刺激療法の、胸に埋め込まれている「ジェネレーター」という器具の、調子をチェックしていただきました。川合先生は、「ジェネレーターは、順調に機能しています。現在、埋め込み手術後4年経ったところですが、電池が消耗してしまわないうちに、取り替え手術が必要になります。ジェネレーターの初めの設定の状況からすると、早ければ、来年くらいに、取り替えなければならないかもしれませんが、ちょうど、迷走神経刺激療法が認可され、取り替え手術の頃には、手術が保険適応になっていると良いですね。」とお話しくださいました。「迷走神経刺激療法」
が確実に一般化されようとしているのを感じ、うれしく思いました。
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今回の受診にも、智子が修学前に、藤沢のゆうかり園で、障害者の子供と親の立場に立って発言し、これまでずっと、私たちのことを気遣ってくださったH先生が、同行下さいました。東大病院を後にした私たちは、無縁坂を抜けて、上野公園まで足を伸ばしました。月曜日で、いくつかの美術館や動物園などが休館の中、唯一開いていた都立美術館へ行ってみると、その日は、障害者のために開かれていたことがわかり、智子や私たちは、偶然、中に入れていただくことができました(本来は、予約制とのことでしたが。)「普段は、多くの方が入館し、障害者の方がご覧になるのが困難な状況ですから、休館日に開いています。」とのことでした。
偶然入館できた都立美術館でしたが、そこで、今まで見たことがなかった、すばらしい車椅子に、出会いました。入館時まで、ちょうど、H先生と車椅子の使い勝手の話しをしていましたので、その車椅子に目がとまったのです。私が、その車椅子について尋ねると、後ろで押されてたお母様も、椅子上の女性も、その車椅子が使い易く、大変気に入っているとのことで、快く、熱心に、長所を具体的にお話しくださいました。次ぎにご紹介します。
*横から見ると、椅子の座面が、床に平行でなく、お尻の方が下がる形になっているので、体が、前にずれていくこともなく、ベルトも要らない。座面には、クッションも要らない。

*タイヤについては、従来のスポークの役目を、軽量のグラスファイバーでできている十字型の板状のものがしているのと、タイヤが細いので、タイヤや車椅子が軽くなることに加え、タイヤも外れるので、車や狭いところに、収納しやすい。(介助を試させていただくと、片手で、軽く押すことができました。)
*タイヤによって、直角に曲がるときなど、従来のものよりも、小回りが利くので、狭いスペースで、曲がることができる。(ちょっと試させていただきましたが、そのとおりでした。)
*タイヤ(前輪・後輪・転倒防止用のもの)のほか・車椅子の金属でできたパイプの骨組みの部分・座面と背もたれがつながっている布状の部分・肘掛け・介助者が押す取っ手・足を載せる台・後ろのポケットなどなど、すべてのパーツはもとより、色も、購入者が、自分で選ぶことができる。(その女性自身も、すてきな感じの方でしたが、車椅子も、赤と黒を基調に、おしゃれな感じのものでした。)
*例えば、タイヤを取り付けるための穴がいくつかあり、その中から、自分に都合の良い位置で、タイヤを取り付けることができる、また、座面と背もたれ部分がつながった布状のものも、折り曲げ具合で背もたれの長さ調節ができるなどのほか、組み立ても、自分の体に合ったものにできる。
実際に使用されている女性は、「この車椅子は、OX(オウエックス)社のもので、購入費は多少割高かも知れませんが、購入して12年経った現在でも、購入時と同様に使う事ができていますから、使い勝手を考えれば、こちらの方がはるかに良いです。」とお話しくださいました。「智子の車椅子を買い替える時がきたら、そのときは、このOX(オウエックス)社のものにしよう。」と思って、帰途につきました。初めてお会いした方が、こんなにご親切に、かなりの時間お話ししてくださったことに、びっくりしたり感謝したりしながら・・・。
その日、上野公園の桜は、咲き始めたばかりでしたが、今は、満開のことでしょう。
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